いつごろ喘息を発症しましたか？

小児喘息でしたが、小学2年生で症状は出なくなり、普通の子供時代を過ごしました。若い頃はハーフマラソンやスキー、テニスを楽しむ、活発なスポーツマンでした。
34歳のときに2回続けてインフルエンザにかかり、熱が下がっても咳が止まらないので病院に行ったら、喘息と診断されました。
その後は風邪を引いたときに少し喘息が出る程度でしたが、徐々に症状が悪化し、ここ2～3年は特にひどい状態でした。

BT治療を受けたきっかけは？

頻繁に喘息（ぜんそく）が出るようになり、発作止めの使い過ぎで心臓に負担がかかっていたので、2年ほど前に現在通院している専門機関を受診しました。BTのことはそこで主治医の先生から聞きました。
「あなたのような喘息を内視鏡で治療する新しい方法があるから受けてみないか」と勧められ、この状態が少しでも良くなるならと思い、治療を受けることにしました。

不安はありませんでしたか？

治療に対する不安は特に無かったです。カテーテルの実物も見ましたが、想像よりずっと細くて小さかったので、怖い感じはしませんでした。ただ、私の場合は喘息で気管支が過敏になっているので、BT後に一時的に症状が悪化し、入院が長引くかもしれないとは言われました。幸い勤務先は私の病気に理解があったので、仕事の方は治療に専念できるように調整してもらいました。
喘息のプロである主治医、BTのプロである内視鏡のエキスパートの先生がタッグを組み、私の体調がベストな時期にBTができるように計画してくれたので、安心して治療に臨みました。

実際のBT治療はどうでしたか？

全身麻酔だったので、治療中の記憶はありません。気がついたら全部終わっていました。熱さや痛み、苦しさなどは全く感じませんでした。
1回目と2回目のBT直後は、息が吸いにくかったり、喘息が出たりしましたが、事前の説明どおりだったので驚きませんでした。
3回目は一番スムーズで、あまりに調子が良かったので入院しているのが申し訳ない気がしたのを覚えています。

BT治療を受けてよかったですか？

はい。実体験から治療して良かったと言えるし、私と同じような状態の人であれば勧めたいです。
私の世界は、喘息によってずっと狭められてきました。線香の煙で咳き込むので友人の葬儀を中座し、趣味の古地図やレコードもカビがダメで店から足が遠のく。喫茶店では禁煙席にいても副流煙が気になり、きつい香水で電車を途中下車する。飛行機に乗ると気圧の変化で喘息が出るので、長距離の出張もできない。徹夜で完璧に準備したプレゼンも、咳が出始めたら人に任せて退室する。毎日がその繰り返しでした。
BT治療後は、線香をたいても、近くで煙草を吸われても、古書店に行っても、全く平気でした。お守りのように肌身離さず持っている発作止めは、今ではほとんど出番がありません。
長い時間咳き込まずに話せるようになって、職場で同僚にうるさいって文句を言われるんですよ。いつも青い顔でゼイゼイしていたので、周囲からすごく気を使われていたのに、冗談を言ってもらえるほど元気になったのかと思うと、本当に嬉しいです。
また今回の入院をきっかけに、睡眠時無呼吸症候群にもかかっていることがわかり、その治療を開始したことも私にとってはとてもよい機会でした。
この治療を勧めてくれた先生と、安心して治療を受けられるようにサポートしてくれた勤務先に、本当に感謝しています。もう少し暖かくなったら、軽い運動から再びスポーツも始めてみたいです。

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